誰かのオアシスになること
行きつけの喫茶店から、ウェイターさんがいなくなった。マスターに聞くと事情を教えてくれた。もう会えないということはわかった。
いつもありがとうございます、への返答、
「ご馳走さまです」を、心から言えばよかったと、
後悔してもしきれない。
常に感謝しよう
感謝は思った時に伝えよう。
美味しいコーヒーを出してくれる。私が頼むのは、苦味の強いコーヒーと、シナモントースト、あるいはハムとチーズのサンドイッチ。
でも掴まれたのは胃だけじゃなくて、心。
マスターとウェイターのお姉さんが優しくて、丁寧なこと。必ず一声かけてくれること。おもてなしを形にしたようなお店。
周りはタバコを吸うおじさんか、おばさまがほとんど。
私より若い女の人が座っているのは、、、
正直見たことない。そんな喫茶店。
職場から、走って3分、歩いて5分、信号に捕まると7分。
だいたい12時10分に着くから、席が少なくなった頃。
3回に2回くらい、カウンターに通される。
10回に9回くらい、マスターはいつも狭くてごめんなさいね、と言う。
私のランチの条件は、
元気をもらえること、美味しくて、会社の人に会わないこと。
どうにもならなくなったお昼に駆け込んでしまうのが、この喫茶店だ。
いつものようにどうにもならなくなった木曜日、走って向かう。しばらく営業時間が変わる旨おしらせがある。
意気消沈。
それを忘れた月曜日、また空いてない。
どうしたんだろう、やれやれ月曜と木曜は我慢かと、待ちに待った今日。
いつものようにお店に入ると、ウェイターのお姉さんが違う人になっている。
カウンターに座って、いつもの注文。
私が食事とコーヒーを一緒に出して欲しいことも、だいたい頼むもの一緒なのにメニューを見ることも、知っているのはもうマスターだけ。
名前も知らないけど何度も優しさと元気をくれたお姉さん、本当にありがとうございました。どこかで、お元気で。
私も見知らぬ誰かのオアシスになりたいと思った今日でした。